魚に注意アニサキス!症状・原因・治療法を解説
お刺身、お寿司、大好きな方多いですよね。それから、釣りの好きな方も、沢山いらっしゃいます。
新鮮な魚は、なによりのご馳走!ですが、ちょっと待って!
「痛い思い」をする前に、お魚の安全な食べ方や保存方法を確認しておきましょう!
アニサキスとは
1960年、オランダで確認された、アニサキスによる、アニサキス症=食中毒を称します。
アニサキスとは、幼虫の一種で、魚介類の内臓に寄生していますが、成虫は、イルカ、くじら、オットセイなどの胃壁に頭部を刺入した状態で寄生しています。この卵が、糞便ととも海中に排泄され、孵化し、幼虫となり、後に、さば、イカ、いわし、さんま、あじ、などに寄生します。
原因
アニサキスによる食中毒は、幼虫が寄生している魚介類(主に、さば、イカ、いわし、さんま、あじ)の鮮度が悪い場合、特に生、あるいは加熱不足による状態の魚介類を食することで、アニサキス症=食中毒が発生します。魚の鮮度が落ちていると、アニサキス幼虫は、内蔵だけではなく、筋肉にも移動します。
症状
2-8時間後、激しい腹痛、悪心、嘔吐を発症(胃アニサキス症)
10時間後、激しい腹痛、腹膜炎症状を発症(腸アニサキス症)
どちらも、下痢の症状は出ません。
このように、魚介類を食べた後、激しい腹痛と嘔吐があった場合、すぐに医師を受診してください。
予防方法
生の状態の魚の内臓を食べない。
購入する場合は、新鮮な魚を選びましょう。
魚を丸ごと購入した場合、あるいは釣った後は、すぐに内臓を取り除いてください。
加熱(アニサキス幼虫は、60度では数秒間、70度以上では瞬時に死滅します)
冷凍(マイナス20度で24時間以上冷凍すると、アニサキス幼虫は死滅します)
このように、アニサキスは、加熱や冷凍で死滅させることができます。
したがって、生、つまり鮮度が命、のお刺身やお寿司といった状態で食べる場合のほうが、アニサキス症=食中毒になる可能性が高いことがわかります。
治療法
治療薬はありません。
抗アレルギー剤を投与すると、症状が軽くなります。
胃カメラで、消化管粘膜上の中体を確認後、中体を摘んで取り除きます。
場合によって開腹手術
また、食中毒だけではなく、アレルギー反応が出る方もいます。
感染時には無症状でも、その後再感染します。症状としては、発疹および蕁麻疹です。
検査では、魚介類に対するアレルギー反応が出ないため、アニサキスによるアレルギーが原因と判断されます。
こういったアレルギー反応の場合は、冷凍あるいは加熱した魚介類(アレルギー物質が残っている)を食べた際にも、発疹や蕁麻疹といった症状が現れます。
お刺身やお寿司が大好きな人には、ぎょっとする内容ですが、生ものを食べる際、なんだか変だな?と感じたら、すぐに食べるのを中断して、はやくて2時間後には激痛や嘔吐の症状が出ますので(下痢はありません)、躊躇せずに、すぐに医師を受診してくださいね。
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