IH調理器から出る電磁波の強さを数値で危険性について説明するよ
IH調理機からは電磁波が出ている(というか全部の家電製品から出てる)訳ですが、
実際のところみなさんが気になるのは安全なの!?っていうとことですよね。
そこんところを具体的な数値を追いながら説明していきたい思います。
IH調理機から出る電磁波の強さ
こちらは名古屋大学の工学技術支援室が公表していた、
実際に製品のIHヒーターの電磁波の強度を測定したデータとなっています。
①有名なとこのIHヒーター
正面からの距離(cm) | 0 | 15 |
電界(V/m) | 270 | 429 |
総合磁界(μT | 28.9 | 11.4 |
②そこそこ有名なとこのIHヒーター
正面からの距離(cm) | 0 | 15 |
電界(V/m) | 590 | × |
総合磁界(μT) | 11.2 |
で、実際のところ電界・・・?総合磁界強度・・・?なにこれ?
この数値がどうなのよ?危険なの?大丈夫なのかどうかが知りたいところですよね。
まず、電界と総合磁界強度なんですが、
電磁波は簡単に言うと電気の力と磁力の力2つあります。
で、電磁波の強さはどれくらなの?っていうときに電界が電気的な力の強さを示し、
総合磁界強度が磁力の強さを示しています。
それぞれ、電界と磁界は人間に与える影響が異なり、
強い電界だとあ~なったり、強い磁界に当たると○○になったりといろいろあります。
日本的にはOK。でも・・・
表:各国の電磁波規制値
電界(KV/m) | 磁界強度(μT) | |
日本 | 3 | 200 |
アメリカ(一部の州) | 4 | |
ドイツ | 5 | 100 |
スイス | 5 | 100 |
オーストラリア | 5 | 100 |
スイス | 10 | |
スウェーデン(TDC) | 2 |
こちらの表は電界の強さと、磁界の強さの各国における規制値を示しています。
こちらの表より、先ほどのIHヒーターの電界の強さと磁界の強さを比較すると
日本では電界の限界値が3KV/mすなわち3000V/m。と磁界が200μTで
日本の基準はもちろん満たしています。
ですが、実は日本が定めている電磁波の基準値は海外の国と比べると
基準が甘く、特に一番基準が厳しいスウェーデンの基準で見ちゃうと、
スウェーデンの磁界の制限値は2μTなので基準値よりも高い値になってしまうんですよね。
スウェーデンでは1980年代ごろにコンピュータからの電磁波によって
生じたと考えられる、神経症状や、皮膚症状などの問題が過去にあったため
予防という観点から、他の国よりも基準値が厳しくなっています。
他の製品との比較
こちらのデータはJEMA(日本電機工業会)に加盟している日本の電気製品の
電磁波の強さについてICNIRPガイドライン値に対するIEC測定値と比較
したものとなります。
簡単に言っちゃえば、電気製品から出てる電磁気が
世界のお偉い組織が定める制限値をどれくらい下回っているかを示しています。
(こちらが基準値のイメージ図)
JEMA加盟会社は現在100以上に上るので、上記に表示されている
電磁波の強さがみなさんが使っている電気機器から発せられる電磁気だと思ってください。
これを見ると、IH調理機はお偉いさんが定める制限値の10%以下で、
かつ他の電気機器と比べて電磁波の強さが弱いことがわかります。
IH調理機よりも、温水洗浄便座や、電動歯ブラシの方が何倍も高いことがわかります。
どちらの家電も、人間が0距離で使うためどうしても他と比べて強い電磁波の影響を受けてしまうのでしょう。
とはいえ、一番電磁波の値が強い電動歯ブラシですら、
世界のお偉いさんが定める安全値を下回っているので、
現状としてはIHヒーターはもちろんのこと、電動歯ブラシも安全だよっていうのが
世界のお偉いさんの見解となっています。
でもでも、電磁波は危険!って書いてあったところもあったもん!!
世界のお偉いさんが安全と言っているとはいえ、
電磁波は危険と他のサイトでは色々書いてあるもん!!っていう思う方もいるかと思います。
例えば、高圧電線の下に住んでいた人の白血病の人の割合が多かったとか、
携帯電話を使用すると発がん性リスクが高いとか・・・
ただ、実際のところこれらの現象とIHヒーターの危険性について
単純に比較することができないんですよね。
なぜなら、IHヒーターから生じる電磁波と高圧線下や携帯電話から出る電波の
種類(周波数)が異なるからです。
高圧線下は50Hzあるいは60Hz、
携帯電話は2~3GHzとか。
IHヒーターは20kHz~90kHz。
結論
安全っていう見解です。
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